幼稚園から中学校卒業まで場面緘黙を抱えていた著者は、「私にとっての場面緘黙は、”普通の人にならなけらば”という思いとの闘いだった」と記します。「普通」に囚われることをやめて、自分なりの生きやすい環境を整えていくといった対処法の具体的なエピソードや、話せなさにつながりやすい感覚過敏等の症状についての分析など、著者自身の体験に基づく話せなさとの付き合い方やヒントが数多く描かれていて、参考になります。高木潤野先生の解説も秀逸で、支援者にとっても有用な書籍です。

 

著者名:モリナガ アメ/高木潤野解説
書名:話せない私研究 大人になってわかった場面緘黙との付き合い方
出版社:合同出版