精神保健サービスの実践に携わるすべての人に求められる10の基本
The Ten Essential Capabilities(精神保健サービスの実践に携わるすべての人に求められる10の基本)。2004年に英国の保健省から出されたもので、当事者や家族が望む生活・人生を送るために,専門家側・当事者側を問わずすべての関係者が知っておくべきことが簡潔にまとめられています。
特に「(1)関係を築き協働できる」という項の説明文には,「利害や目標の違いから関係者の間に緊張が生じたときに,その緊張を生かす前向きな取り組みができる」という一文が添えられています。関係者間に対立が生じても,それを自覚してポジティブな方向に活かそうということで,これは当事者が主体となる支援を行う上で一番の本質でしょう。
出典:G・ソーニクロフト、M・タンセラ著
岡崎祐士・笠井清登・福田正人・近藤伸介監訳
「精神保健サービス実践ガイド」
日本評論社、2012、p210。
※出版社の厚意により許可を得て転載。