主人公は、他人の気持ちを察することが苦手で、発達障害の傾向をもっていることになっています。新社会人としての苦労とともに、これまで経験のない仕事に携わって手探りで進めていく日々を読み進めていくなかで、福祉の仕組みや生活保護の位置づけ、そのなかで精神疾患がしめる実態、生活保護を受給することについての複雑な心理、そうした困難を支援する立場の人間の戸惑いとやりがい、そうしたことを主人公の気持ちに沿って理解していくことができます。丹念な取材にもとづいた内容のようで、バランスのとれた記述になっています。そのためか、第5巻までの発刊も少しずつでした。